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Research Performance

研究実績

本邦における眼外傷の統計的解析 – 治験・臨床研究

患者募集 終了

【背景】
わが国の眼外傷における臨床研究は、単一あるいは少数施設間で症例収集しているため、科学的結論を得るための必要症例数確保が困難であった。そのため、治療方針決定にあたり、諸外国の大規模研究に多くを依存してきた。しかし、日本人は外国人とは患者背景が異なる。また、医療保険制度も大きく異なるため、諸外国の研究データに基づく治療指針決定は必ずしも適当とは言えず、わが国独自のデータ収集、解析が必要とされてきた。そこで、下記(3)方法に記載された11施設で協同したデータベースを構築して効率的な症例集積を行い、わが国の疾患の状況を解析する。
眼外傷は一般的に予後不良であり、これまでの報告では初診時視力、創の大きさや位置、眼内異物の存在、二重穿孔、眼内炎、増殖硝子体網膜症、網膜剥離の合併などが、視力予後に関連しているといわれている。しかし多くの報告が海外のものであり、わが国の眼外傷の現況と結果が異なっている可能性は否定できない。さらにこれまでわが国の報告では、症例数が100例を越えたものはない。今回の研究の概要は、多数の症例集積を行って統計処理すること、また得られた統計をもとに最終視力を目的変数とした多変量解析をおこない関連因子を検討し、最終的に患者の病状に沿ったICや治療を的確におこなえるようにすることにある。

[文献]
1. Sobaci G, Mutlu FM, Bayer A, Karagül S, Yildirim E. Deadly weapon-related open-globe injuries: outcome assessment by the ocular trauma classification system. Am J Ophthalmol. 2000;129:47-53.
2. Bajaire B, Oudovitchenko E, Morales E. Vitreoretinal surgery of the posterior segment for explosive trauma in terrorist warfare. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 2006;244:991-995.
3. Szijártó Z, Gaál V, Kovács B, Kuhn F. Prognosis of penetrating eye injuries with posterior segment intraocular foreign body. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 2008;246:161-165.
4. du Toit N, Mustak H, Cook C. Visual outcomes in patients with open globe injuries compared to predicted outcomes using the Ocular Trauma Scoring system. Int J Ophthalmol. 2015;8:1229-1233.

【目的】
本邦における眼外傷患者において、受傷機転、視力予後、手術内容などの現況を把握する。加えて統計的解析をおこない、視力予後に関する因子を調査する。
主要評価項目:
・受傷機転
・最終視力
・手術内容

副次的評価項目:
・術前視力
・破裂部位
・最終視力不良の原因

【方法】
本臨床研究において対象となる被験者は、筑波大学附属病院眼科、筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター・水戸協同病院、新潟大学医歯学総合病院眼科、滋賀医科大学医学部附属病院眼科、福井大学医学部附属病院眼科、市立札幌病院眼科、東京医科大学八王子医療センター眼科、奈良県立医科大学附属病院眼科、名古屋市立大学病院眼科、徳島大学病院眼科、鹿児島大学病院眼科にて眼外傷にて手術を施行した症例を対象とする。設定期間は、各病院において可及的追跡可能な期間とし、当院においては2003年9月1日から2015年11月とする。
[適格条件]
・紙カルテまたは電子カルテによって患者情報が閲覧可能なこと
・上記の主要評価項目が記載されていること
[評価項目]
患者情報:①年齢、②性別
術前情報:③眼外傷の種類(破裂か穿孔か)、④術前視力(小数視力)、⑤術前水晶体の有無、⑥術前虹彩の有無、⑦硝子体出血の有無、⑧RDの有無、⑨脈絡膜腔出血の有無、⑩PVRの有無、⑪眼内炎の有無、⑫術前眼圧
手術情報:⑬一期的手術までの期間(日)、⑭二期的手術までの期間(日)、⑮一期的か二期的手術か、⑯術式、⑰タンポナーデ物質の種類、⑱最終受診時のlens status、⑲破裂部位、⑳破裂創の長さ(cm)、㉑穿孔部位、㉒穿孔創の長さ(cm)、㉓眼内異物の有無、㉔二重穿孔の有無
術後情報:㉕最終視力(小数視力)、㉖観察期間(ヶ月)、㉗最終視力不良の原因、㉘既往歴、㉙受傷時の保護眼鏡の装用の有無、㉚備考
受傷機転:㉛受傷機転

【症例数】
研究全体の症例数:500症例

【参加施設】
筑波大学
筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター・水戸協同病院
新潟大学
滋賀医科大学
福井大学
市立札幌病院
東京医科大学八王子医療センター眼科
奈良県立医科大学附属病院眼科
名古屋市立大学病院眼科
徳島大学病院眼科
鹿児島大学病院眼科