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Research Performance

研究実績

未熟児網膜症に対する抗VEGF療法と網膜光凝固の5歳時の治療成績と安全性の比較に関する後方視的研究 – 治験・臨床研究

【背景】
未熟児網膜症の標準治療は,レーザーによる網膜光凝固術であるが,近年,抗VEGF抗体であるベバシズマブ硝子体内投与(以下,抗VEGF療法)を試みる施設が増加し,当院では,2011年7月より倫理委員会の承認の下,抗VEGF療法を導入している.治療後早期に関しては,治療効果や安全性の比較に関する報告はされているが,長期の治療効果や安全性に関する報告はされていない.

【目的】
今回私たちは,未熟児網膜症に対して治療を受けた症例を集めて,網膜光凝固術を受けたグループと抗VEGF療法を受けたグループに分けて,治療効果や安全性に差があるかを調査する.

【方法】
2001年1月から2015年12月までの期間に,当院で未熟児網膜症の治療を受けた方の過去の診療で得られたデータを収集し,これを解析する.

【研究対象期間】
2015年4月から2018年10月までの期間に加齢黄斑変性もしくは網膜細動脈瘤が原因となり,網膜下出血をきたし加療を受けた症例

【検討項目】
・患者背景;
性別,在胎週数,出生体重,Apgar score1分値,5分値,初回治療日齢,初回治療時の修正週数 
・入院中合併症の有無:
呼吸窮迫症候群,慢性肺疾患(修正36週の酸素使用,人工呼吸器使用など),動脈管化依存症結紮術,頭蓋内出血(≧3度),壊死性腸炎,感染症,脳室周囲白質軟化症
・未熟児網膜症の状態,治療情報;
未熟児網膜症病期分類(国際分類),治療回数,治療の種類(抗VEGF療法,網膜光凝固),治療時の出生週数
・3歳・5歳時評価:
視力,屈折値,眼底写真,眼合併症(疾患名),新版K式結果,WISCⅣ結果,聴覚障害の有無,身長,体重,頭囲,脳性麻痺やけいれんなど重要な後遺症の有無