Research Performance
研究実績
日本におけるレーベル遺伝性視神経症の患者データベース作成 – 治験・臨床研究
【背景】
レーベル遺伝性視神経症(LHON)はミトコンドリア遺伝子点変異を原因とし母系遺伝する,急性ないし亜急性の視神経疾患です.2015年に診断基準が作成され、2016年に難病に指定されました.本疾患は他のミトコンドリア病と異なり10-30歳代に発症のピークがあり,かつ発症後は急速に視機能が低下しますがそれ以降の病状は安定し,また視機能が自然回復する例も散見されます.LHONに関する報告は海外からのものが多く,日本ではまだLHONに関する臨床情報の蓄積は不十分です.
【目的】
日本のLHON患者さんについて疫学調査を行うことを目的としています.
【方法】
日本神経眼科学会評議員所属の85施設において,レーベル遺伝性視神経症(以下LHON)と診断された全ての患者さんが対象となります.
研究期間は倫理委員会承認日から2031年3月31日です.
LHONと診断された患者さんの、匿名化されたデータをデータベースに登録し、蓄積した総症例数を算出します.
【検討項目】
性別,発症年齢,罹患期間,遺伝子変異箇所,診断カテゴリー,診断施設,家族歴,使用薬剤,身体・精神疾患名,合併するミトコンドリア病名,最低視力,1年ごとの最新視力のデータを収集します.
なお,研究成果は学会や雑誌等で発表されますが,個人を識別できる情報は削除し,公表しません.また,取り扱う試料・情報は厳密に管理し,漏洩することはありません.