Research Performance
研究実績
臨床研究「初回手術で非閉鎖の黄斑円孔における治療成績-多施設後ろ向き共同研究」について
筑波大学附属病院眼科では,標題の臨床研究を実施しております.
本研究の概要は以下のとおりです.
(1)研究の目的
黄斑円孔は,網膜の中心部に円孔があき著明な視力低下をきたす疾患で,手術で円孔を閉じる治療を行います.硝子体手術の進歩により,約9割で初回手術後に円孔の閉鎖を得られますが,約1割の症例で閉鎖が得られず追加の治療が必要になります.追加治療の方法は多岐にわたり,いずれの治療方法が閉鎖率や術後の見え方が良いかは現状ではわかっておらず,その点を明らかにするために研究を行います.
(2)研究対象者
2013年1月から2022年12月までの期間で当院に受診した,初回手術にて非閉鎖であった黄斑円孔を有する患者さん
(3)研究期間:倫理審査委員会承認後〜2027年3月31日まで
試料・情報の利用及び提供を開始する予定日
当院で試料・情報の利用を開始する予定日及び外部への提供を開始する予定日は以下の通りです。
利用開始予定日:2023年10月15日
提供開始予定日:該当なし
(4)研究の方法
この試験は,筑波大学および今回の研究機関として登録されている他施設と共同で行われる,観察研究です.2013年1月から2022年12月までの期間に当院もしくは他施設で初回手術で非閉鎖だった黄斑円孔の方を対象としています.過去の診療で得られたデータを用いた研究で,データは各施設で匿名化を済ませた状態で受け取り,筑波大学の匿名化されているデータとあわせて解析します.
(5)試料・情報の項目(具体的に記載すること)
1. 性別,年齢,眼軸長,屈折値,水晶体の状態(有水晶体・偽水晶体・無水晶体),初回手術の術式、再治療の方法
2. 視力・変視量などの視機能検査結果(初回治療前、再治療前、再治療後),眼圧(初回治療前,再治療前,再治療後)最終的に黄斑円孔が閉鎖したか,術後の光干渉断層計所見(Ellipsoid zoneや外境界膜の状態など)*
*光干渉断層計画像を匿名化した状態で収集し,筑波大学で画像を解析し所見を評価します.
(6)試料・情報の管理について責任を有する者
筑波大学附属病院 眼科 講師 岡本芳史
(7)研究機関名および研究責任者名
広島大学、定秀 文子
三重大学、近藤 峰生
山形大学、杦本 昌彦
山口大学、木村 和博
秋田大学、岩瀬 剛
信州大学、平野 隆雄
神戸大学、楠原 仙太郎
聖マリアンナ医科大学、重城 達哉
奈良県立医科大学、上田 哲夫
日本大学病院、中静 裕之
福井大学、阿部 優樹
兵庫医科大学、福山 尚
防衛医科大学、神田 貴之
名古屋市立大学、平野 佳男
(8)本研究への参加を希望されない場合
患者さんやご家族(ご遺族)が本研究への参加を希望されず,試料・情報の利用又は提供の停止を希望される場合は,下記の問い合わせ先へご連絡ください.すでに研究結果が公表されている場合など,ご希望に添えない場合もございます.
(9)問い合わせ連絡先
筑波大学附属病院:〒305-8576 茨城県つくば市天久保 2-1-1
所属・担当者名:眼科 岡本芳史
Tel; 029-853-3148 (平日9~17時)
Fax; 029-853-3148