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Research Performance

研究実績

眼内薬剤徐放プラットフォームの開発研究

緑内障患者の多くは点眼治療を行いますが,決められた通り点眼をすることは実際には困難です.
また加齢黄斑変性には硝子体注射をしますが,侵襲的で,頻回な注射は負担となります.
これらの課題に対する解決方法として,薬剤徐放があり,筑波大のグループでは薬剤徐放プラットフォームの開発研究をしています.
既存の徐放システムは,基材に薬剤を分散させ,基材の分解に伴って薬剤を放出する方式ですが,分解速度が一定でなく,徐放速度が不安定であるという課題があります.
我々は、マイクロスフェアと呼ばれるナノ粒子に薬剤を結合させ,計算された速度で薬剤を放出するシステムを採用することで,安定した徐放性能を示すプラットフォームを開発しています.
眼圧下降作用のあるドルゾラミドをマイクロスフェアに結合させて,ウサギの眼内に注射することで,1ヶ月にわたって眼圧下降作用があることを実験的に示しました.
本研究成果の一部を 第35回 日本緑内障学会 で発表しました.

本研究は,公益信託 須田記念緑内障治療研究奨励基金(2024),公益財団法人 持田記念医学薬学振興財団(2023),日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 (2018-2022)の支援を受けています.