Research Performance
研究実績
人工知能_角膜
研究目的・内容
●角膜疾患は世界の失明原因の第4位であり,主因である感染性角膜炎は世界で年間200万人が罹患している急速進行性で迅速な診断と治療が不可欠であるため,角膜疾患の正診率向上が求められています.
●近年,AIを用いたプログラム医療機器の開発が進んでいます.所見から医師の経験に基づいて診断する角膜・前眼部領域においても導入が期待されており,前眼部疾患AI診断支援ソフト開発および社会実装を目指します.
取り組み・成果
●正常および角膜・前眼部疾患9項目の前眼部カラー写真に対して,深層学習の手法を利用し,AI自動分類ソフトを試作しました.テストデータに対する試作ソフトの分類正答率は眼科医を上回りました.
●鳥取大学は感染性角膜炎の前眼部カラー写真から4種の感染病原体へ自動分類するAIプログラムを開発済みです(Scientific Reports. 2021).
●上記の前眼部疾患9項目プログラムと感染病原体4分類プログラムを組み合わせたプロトタイプソフトCorneAI(合同会社G-Data)を開発しました.
今後の展開
●本ソフトのPMDA申請手続きを進めており,早期の実用化を目指す.
●オートレフラクトメータやスマートフォンなどの機器に搭載し,幅広い用途への拡張を目指す.
この研究は以下の競争的資金により行っています.2022~2024年AMED医療機器等研究成果展開事業:前眼部疾患AI診断支援システムに関する研究開発(研究代表:上野勇太)