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Residency Training Programs

研修制度

<杉浦好美>留学体験記

2019年1月から9ヶ月間,アメリカニューヨークのVitreous Retina Macula Consultants of New Yorkにリサーチフェローとして留学させて頂きました.同じくニューヨークの病院に留学した整形外科医の夫と,2歳半になる息子と家族3人での渡米でした.

ニューヨークはアメリカの東海岸に位置し,緯度でいうとちょうど日本の青森県辺りです.言わずと知れた大都市で,一年中観光客で溢れかえるエキサイティングな街でした.私達の家があったのはManhattanのUpper Eastという地区で,近くにセントラルパークやメトロポリタン美術館などがある,とても生活しやすい地域でした.茨城では毎日車生活だった我々も,現地では徒歩と公共交通機関を駆使する生活で,保育園の送り迎えも入れると毎日1万歩近く歩く健康的な日々でした.

私の留学先はVitreous Retina Macula Consultants of New Yorkというクリニックで,世界的に有名なDr. Yannuzziら数人が設立した病院です.New York UniversityやManhattan Eye, Ear & Throat Hospitalなどの大学病院で教授や講師を兼任しているドクターも多く,現在は主に11名のドクターが診療にあたっています.海外からのリサーチフェローだけでなく,Columbia UniversityやNew York Universityと共同で現地のフェローも受け入れており,私の研修期間中は多い時で6人(海外から4人,国内2人)のフェローが在籍していました.最先端の機械に囲まれた院内では多くの治験や臨床研究が同時に進行しており,国内遠方のみならず海外からも多くの患者が受診しにきていました.クリニックはManhattanのMidtownに位置し,ビルの1フロアーで診療を行っていました.網膜疾患の専門病院のため患者はほぼ網膜疾患で,治療は内科的治療から外科的治療まで幅広く行っていました.またManhattan Midtownの他に3つの分院があり,私は週に1〜2回Brooklynにも通っていました.

右側のビルの1フロアにクリニックがあった

右側のビルの1フロアにクリニックがあった

 

指導教官であるDr. Freundは加齢黄斑変性症を始めとするメディカルレチナの分野で今や世界的リーダーであり,世界中から難症例の相談や共同研究の話がきます.Dr. Freundが話すことを理解するだけで大変な日々でしたが,診療方法・診断・治療方針など,最先端の臨床を経験できたと思います.また苦楽をともにしたフェロー仲間との出会いは,私にとって素晴らしい財産となりました.

この様な貴重な機会を与えて下さった大鹿教授,9ヶ月間ご迷惑をおかけした眼科スタッフ・レジデントの皆様,大勢の方に感謝申し上げます.また慣れない海外生活でいつも支えてくれた夫,そして日本語も通じない,大好きなアンパンマンもいない環境にいきなり放り込まれたにも関わらず,健気に頑張ってくれた息子に感謝したいです.

(左が杉浦,右がDr. Freund)

(Fellow仲間.左からColumbia Universityのフェロー,中国からのフェロー,杉浦,スペインからのフェロー)