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Residency Training Programs

研修制度

研修について – 先輩の声

飯田将元 入局5年目

研修について<眼科を選んだ理由は?>
大学5年生の冬,病院実習が終盤に差し掛かるもピンと来る科がなく途方に暮れていたところ,部活の新年会に参加していた眼科医のOBに,どこに行くか迷っているなら一度初期研修で回ってみなよと誘われたことが最初のきっかけでした.なんとか国試に受かり4月,最初の研修科が眼科だったのですが,初めて倒像鏡で眼底が見えた時の感動や,内科も外科も両方できること,屈折や角膜形状など他科には無い物理学的要素に魅力を感じたことなどから,5月になる頃には自然と,この先眼科医として頑張っていこうという気持ちになっていました.

<どんなふうに研修したのか>
入局1年目は大学病院で研修を行いました.入院患者の朝診察が終わると,月水金は外来業務,火木はオペ室業務と,とにかく症例数が多いためか日中の密度は濃かった気がします.しかし時々発生する緊急手術を除けば夕方の業務はそこまで多くないため,座学や休息,家族団欒の時間は十分に取ることができました.同期や上級医のサポートを受けながら1年間かけて診療と手術のいろはを学んだ後,2年目からの3年間は関連病院で研修を行い,白内障手術や翼状片手術を中心に,手術経験・診療経験を積ませてもらいました.現在5年目で再び大学病院での研修となりますが,1年目とは異なる視点,異なる立場で患者と向き合うためか,日々新しい発見の連続でとても充実しています.

<研修のこんなところがよかった>
筑波大学の研修の特徴として,比較的早い段階から実践に投入してもらえる点が挙げられます.自分の場合は,1年目の7月から外来枠が開設されました.週に1日,約10人の予約患者と約5人の新規患者に対してではありますが,担当医として責任を持って向き合うことで,疾患知識や診察手技だけでなく,どのような態度で患者と接すればいいのか,目の前の患者が何に困り,自分たち眼科医に何を期待しているのかなど,座学だけでは分からないことを多く感じ取ることができたと思います.10月には外来患者の1人が白内障手術適応となり,初執刀を経験しました.少し時間は掛かりましたが意外にも術後炎症は軽く,よく見えるようになったよと外来でとても感謝されたことを今でも覚えています.

<眼科を考えている人へ>
眼科は一見狭い領域だけを見ていると思われがちですが,病態・疾患はバリエーションに富んでおり,検査や診察技術についても他科に無いタイプのものが多いため,短期間の学生実習や見学では時間の都合上その一部しか体験出来ないと思います.現在学生や初期研修中であり,将来どの診療科に進むか迷っている,内科にも外科にも興味がある,というような方で,目について少しでも興味があれば,まずは一度,眼科を回ってみることをおすすめします.